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2019-01-29

デザインと履き心地

Thank you for your bespoke order, Ms. H. A.
pointed by sky blue suede with red sole.

空色のスエードのパンプスをフルオーダーにてお仕立てを致しました。
とても細身なお足で中々満足にお履き頂けるものが世の中で見つからなかった中で木型からお仕立てをさせて頂きました。
空色の特徴あるスエード素材、そして裏のソールも赤く染め上げ、1からお仕立てすることなしでは世にない一足となりました。
夢のようだとおっしゃって頂けて、お仕立てした身としてもとても嬉しく思います。

パンプスは美しく仕立てることと履き心地を両立させなければなりません。
女性は女性らしく美しくあるためにパンプスを履くのですから。

しかしその両立はある意味トレードオフで必ずどちらかを大事にすると、もう一方が落ちてしまいがちです。
そのことを女性はもちろんよくわかっています。
だとしても女性には諦めて欲しくないので最大限の提案に努めています。

例えば仕事で現状8cmのハイヒールで1日立ち続ける、歩き続けるライフスタイルの方へ提供するヒールは、
ヒールを今お履きの高さよりも高くしたり低くしたりではなく、同じ高さでいかに綺麗に、しかし体に負担なくお仕立てできるかをご提案します。
その方にとっては8cmのハイヒールで楽に綺麗に歩き続けることこそが必要なのですから。
当たり前に履きやすいローヒールを提案することが必ずしもその方にとってのベストの提案だとは考えていません。

例えば普段は7cmのヒールは履いていて、いつかは高いヒールが苦なく履ける自分になりたいと考えている方へ提供するヒールは、
9cmのポインテッドであったりすることが多いのです。
現状よりも高く美しいヒールながら、無理なく履ける高さを提案すべきだからです。
10cm以上のお仕立ても出来ますが、その方が歩くことや姿勢に無理をして頂きたくないため、最初のオーダーでは現状から3cm以上も高くなる提案はしていません。

靴はその人の生き方、働き方、そして心の持ち方によって実は大きくその人にとってのベストなデザインが左右されます。
そのことをお客様自身が完全に理解していることは実は少なく、だからこそ職人とお客様が会話することで、
新しく生まれる新鮮な価値があると考えています。

HOSHINOはその人に合わせた靴を提供することで最大限に満足頂けるお仕立てに努めています。

Shunji Hoshino